廊下を走り、目的の人物を探す。


角を曲がるとその先には探していた人物が居た。


は急いで駆け寄って呼び止める。





「日番谷隊長!」


























甘いもの






























大きな声で呼び止められた彼は少し不機嫌そうな顔で振り向く。





「そんな大声で呼ばなくても聞こえてる」

「そんなことより、一体どこに居たんですか!?」





「ずっと探してたんですよ!」と彼の言葉を無視して言う。





「悪かったよ。それより、隊長って呼ぶなって言ったろ?」





冬獅郎はそう言って彼女の乱れた髪を直してやった。

は顔を真っ赤にする。












彼らは所謂恋人同士というやつで。

しかしは恥ずかしがり屋なため、なかなか彼のことを「冬獅郎」と呼べないでいたのだった。












「今は勤務中ですから!」





「絶対ダメです!」とは精一杯拒否する。

冬獅郎は不服そうな顔をしながらもの言うことも一理あるのでしぶしぶ引き下がった。





「それで、一体なんの用だ?」

「あっ、そうそう。この書類に署名してください」





そう言って差し出されたのは不揃いになっている書類。しかも、角が所々折れている。

彼女の性格が見て取れた。





「お前、ちゃんと整えてこいよ」

「細かいことは気にしないでください」





「それに急いでたんです」とは悪びれもなく言った。





「急いでた?」

「はい、実はこの後雛森副隊長と甘味処に行くことになってるんです」

「雛森と?」

「はい」

「そういえば、お前等甘いの好きだったよな」

「はい!隊長は甘いのお嫌いですか?」





そう言うと冬獅郎は少し考え込んで、こちらを見てにやりと笑った。





「隊長?」

「嫌いではないぜ、特にあれは」

「あれ?」

「そ」





聞き返すと冬獅郎がさっと近づいてきて。





気付いたときには目の前に冬獅郎の顔があった。























そして、一瞬感じた、やわらかい感触。

























何が起きたのか分からなかった。





でも、確かに自分の唇に彼の唇の感触が残っていて。





自分の顔が熱くなったのが分かった。















「ごちそうさん」











「〜〜〜っ」













「お前の唇は甘いから好きだな」












そう言って冬獅郎は書類を持って執務室に戻っていった。









一方は雛森が迎えに来るまで、真っ赤な顔でずっとその場に立ち尽くしていたのだった。


























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淋冬さまリクエストありがとうございます!
「日番谷冬獅郎夢で、短気でおおざっぱでも恥ずかしがり屋の子で、甘めな感じの作品」
と言うことでしたが、ご期待に添えたでしょうか?(ビクビク)
気に入っていただけたら幸いです。
初めての試みでしたが楽しく書かせていただきました。
感想とかいただけたら嬉しいです。

それでは、ありがとうございました。これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします。