何か飲みたいなぁと思って台所に行くと、見てはいけないものを見てしまった。
・・・・・・・ ガシャン! ドカッ!! ドテッ!!!
「な、なんだ?」
「!?」
カズたちは急いでのいる台所に駆けつける。
「!!?」
台所に入ると、は座り込んでおり、体が小刻みに震えているのがわかった。
「・・・あ、あれ」
はゆっくりと水道のほうを指差す。
そこには一匹の昆虫がいた。
「ん?・・・ああ、こりゃカメムシたい」
「う〜・・・お願い、何とかして・・・」
「昭栄、ティッシュかなんかに包んで外に捨てて来い。潰すと臭くなるけん。気をつけろよ」
「ウッス」
そういって昭栄はてティッシュを持ってきてカメムシを優しく包み、台所から出て行く。目の前から虫が居なくなると、は安堵の表情を浮かべた。
「とっとと立て」とカズがに手を差し伸べる。それに掴まりは立ち上がろうとする。が、立ったと思った瞬間ぺたっと床にまた座り込んでしまった。
「・・・あはは〜、腰抜けたみたい」
は笑って誤魔化す。カズはあからさまにため息をつき、ヨっさんは苦笑いをした。
「っんとに、手間のかかるやっちゃな」
カズはの腕を掴み軽々と持ち上げ、横抱きにする。足を手術したばかりの頃はよくお姫様抱っこをして運んでもらっていため、も慣れっこだった。
「面目ない・・・」
「捨ててきました〜」
「昭栄ありがとう」
はカズに抱きかかえられたまま礼を述べる。昭栄はの格好に不思議そうな顔をした。
「なんでカズさんに持ち上げられとうですか?」
「あはは〜・・・腰、抜けちゃって」
「え!?大丈夫っすか!?」
「平気平気」
は苦笑いを浮かべながら答える。そのまま居間に移動し、ゆっくりとソファに下ろされる。
その様子を見ていて昭栄はふと思った。
「さんの大きさやと、カズさんでもさまになっちょりますね」
ぶちっ!
「・・・しょ〜えい〜!」
「わっ!?えっ!?カズさん!?ちょっ、タンマ!!」
「せからしか!!」
ドガッ!! ウエッ!!
カズの懇親の一撃が昭栄の鳩尾に命中。
あまりの痛さに、昭栄ノックアウト。
「昭栄もあほやね」
「まぁ、昭栄だから」
そんな会話をヨっさんとしていると、さすが体育会系。すぐに復活したようで、昭栄はゆっくりと体を起こした。
「う〜、効いたッス・・・」
「お前があほなこと言うからたい。
・・・にしても、さっきは何事やと思ったけん。驚かすなや」
「ごめんなさ〜い」
「普通ああゆうのはゴキブリじゃなか?」
「んなのいたら驚く前に即抹殺」
「変わっちょるっすね〜」
「でもまぁ、よう騒がなかったたい」
「別の意味で騒がしかったけん」
そう言ってカズはこちらを見ながら薄く笑った。は薄く頬を染めながら「うるさい」と小さく悪態をつく。
「ばってん、さんにも可愛らしいところばあったんですね」
昭栄はしみじみと言った。
「・・・昭栄、それは一体どういう意味かな?」
は昭栄に笑みを向ける。
それを見た昭栄は自分の失言に気づき、冷や汗をかき始めた。
「いや!普段落ち着いとうから女の子らしいところもあるんちゃなぁ〜と」
「つまり、いつもは女らしくないと?
昭栄、――――覚悟!!!」
ドカッ!!ゲシッ!!!バシッ!!!! ガラガラガラン・・・・
「ほんまもんのあほやなぁ」
「まったくたい」
こうして功刀家の一日は過ぎていった。
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普通はこういうのはゴキなんだろうけれど、自分はカメムシとか他の昆虫のがいやだ。
ゴキもやだけど。
これはある意味体験談。
カメムシ大量発生されたときはどうしようかと思ったよ、ほんと。