外からでも聞こえる、体育館からの歓声。
それはに懐かしさを感じさせた。



「さて、行きますか」






















Time left behind to me 〜私に残された時間〜 01

























「あ〜あ。前半終わっちゃったか」



「これに時間かけすぎちゃったかな?」と手に持っている物を見る。












パサ     おおーーーーーーっ!!!











「三点だぁ!!」






そんな声が聞こえ、コートに目を向けてみると、どうやら湘北の11番が3Pを打ったようだ。
只今、50−45。湘北が陵南に5点差まで詰め寄っていた。
湘北の11番の名前なのだろう。周りからは「ルカワ」コールが叫ばれ、
陵南側はチャージドタイムアウトを取った。










「何をしとるかお前ら!!」










陵南側の監督から罵声が飛ぶ。
選手たちは息を乱しながらも、監督の言葉に聞き入っていた。
が、約1名違う人が居た。



「おい彦一。ポカリとって」
「は・・・はい!!」



後輩らしき人物にドリンクを貰い、監督の言葉を聞き流してる人物。
彼を見ていたら、向こうもこちらに気付き、ばっちりと目が合った。
すると彼はにっこりと笑い、もつられて笑顔を浮かべ、彼に近寄った。



「こんにちは」
「こんにちは」
「ねぇ、突然だけど。これ、食べない?」



そう言って、は手に持っていた袋を軽く持ち上げる。
彼はそれを見て不思議そうな顔をした。



「何?それ」
「砂糖漬けのレモン」
「俺が貰っちゃってもいいの?」
「どうぞ」



にっこりと笑って答えると、彼は笑顔を浮かべながらそれを受け取った。
袋の中に入っているタッパーの蓋をはずし、レモンを一枚掴んで口の中に入れる。



「どう?」
「――ん、うまいよ。甘さもちょうどいいし」
「それは良かった」



彼の言葉には嬉しくなる。
あげようと思っていた人物とは違うが、喜んでもらえたのだからそれはそれで嬉しい。



彼が何枚目かのレモンを食べようとしたとき、陵南側の監督がこちらを向いて叫んだ。










「聞いとるのか仙道!!」



「は」










いきなりの大声に、思わず二人で監督のほうを向く。
監督がこちらに話しかけたため、陵南のチームの人はの存在に気付く。
が、監督のほうは頭に血が昇ってるらしくに目もくれなかった。
監督が何も言わないからなのだろうか、選手たちは最初驚いた顔をするも何も言ってこない。



「いや、でも湘北はそんなに弱くないっすよ。
センター赤木の存在だけでベスト8ぐらいの力はあると思うけど・・・」



「だから恥じゃない」とレモンをくわえながら彼は飄々と答えた。










「バカモン!!エースがそんなことでどうするか!!」










監督の声が響き渡り、近くに居たものは皆耳をふさいだ。
もちろん、怒鳴られた仙道という少年も。










「いいか!!ここからはマンツーマンでいく!!」










監督は何とか怒りを治め、これからの作戦を話し出す。
選手たちは皆監督の言葉に耳を傾ける。
すると、6番のユニフォームを着た少年が何かに気付き、大声を上げた。










「ス・・・スパイだ!!」
「敵のスパイだ!!」


























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