「今日は皆うちに寄って行きなさい」
玲さんが笑顔で飛葉メンバーに言った。
「何かあるわけ?」
翼が不思議そうに尋ねる。
「今日、おば様がご馳走を用意して待ってるのよ」
「そういえば、そんなこと言ってましたね」
は病院でのことを思い出した。
「あっ、でも・・・」
五助が気まずそうにする。
飛葉メンバーで選ばれなかったのは彼のみで、素直に喜べないのだろう。
「今日は直樹くんも来ることになってるわ。今日の鬱憤を晴らすつもりで、思いっきり騒ぎましょう」
「受かった人は言わずもがなで」
こうして飛葉メンバーはそのまま翼の家に向かったのだった。
その数時間後。
翼の家では宴会が始まっていた。
今日くらいは、ということでビール、チューハイ、ワイン・・・・と様々なお酒が出ていた。
そして既に出来上がってるのは直樹と五助。
五助は今日の鬱憤を晴らすように酒を浴びるように飲んだ。
直樹にいたっては目が据わっている。
六助はそんな二人の面倒を見ていた。
一方、顔色が変わらないのは翼と柾輝。
二人とも結構な量を飲んでるにもかかわらず、顔色一つ変わっていない。
彼らの周りにはビールの缶が20本近く転がっていた。
そして、女性陣。
は片手にチューハイを。
玲さんはワインの入ったグラスを持っている。
は顔が火照っているが、玲さんは飄々と飲み続けていた。
「、私はまだやらなきゃいけないことがあるから部屋に戻るけど・・・大丈夫?」
「あ〜、大丈夫ですよ。ちょっと熱いだけですし」
「そう。それじゃあ、おやすみ」
「おやすみなさ〜い」
そう言って、玲さんはリビングから出て行く。
その様子を見送った後、は翼と柾輝のところに行った。
「玲の奴、部屋に戻ったの?」
「うん。まだやらなきゃいけないことがあるんだって」
「そ」
「、お前大丈夫か?」
「うん、平気平気〜」
笑いながら答え、翼の隣に座ると、翼がこちらを向いて呆れたような顔をしてため息をついた。
「飲みすぎなんだよ」
「翼たちに言われたくない。なんでそんなに飲んでんのに顔色一つ変わらないわけ!?」
「さぁな」
「慣れてるからじゃない?」
翼は悪びれもなく答えた。
「まだ中学生のくせに・・・」
「そういうも中学生だろ」
「あたしはいいの」
「どういう理屈だよ」と柾輝は苦笑いをする。
は腹の虫が収まらないらしく、持っていたチューハイを思いっきり煽った。
しばらくの間、はチューハイを飲み続け、
翼と柾輝はの様子にため息をつきながらも、今日の試合について議論しあっていた。
すると急に肩に重みを感じ翼はのほうを振り向いた。
そこには頭を自分の肩に乗せ、すやすやと眠っているが居た。
「はぁ〜」
「の奴、眠っちまったのか?」
「そうみたいだね」
「部屋に運ぶか?」
「頼む」
頭が肩に乗っているため、翼は下手に動けない状態になっていた。
そのため、柾輝がに近寄って彼女の身体を横抱きにする。
「翼、松葉杖よろしく」
「ああ」
彼らは彼女を起こさないようゆっくりと歩き、リビングを後にした。
「よっと」
柾輝は起こさないようをゆっくりとベッドに寝かせた。
翼は松葉杖を机に立てかける。
すると、机の上に手紙があることに気がついた。
それを手にとり、両面を見たが受取人であるの名前しか書いてなかった。
「何やってんだ?翼」
「いや・・・」
「何だそれ?手紙か?」
「みたいだね。でもの名前しか書いてない」
「ふーん」
柾輝はどうでもよさそうに答える。
「それがどうかしたのか?」
「別に・・・ただ、こんな手紙がきてたの知らなかった」
「まっ、そんなこともあるだろ。とっとと戻ろうぜ」
柾輝はそう言っての部屋を出た。
一方翼は手紙が気になるのか、じっとそれを見つめる。
だが、すぐに柾輝の後を追うようにの部屋を出て行った。
「危なかったぜ。今度からは気をつけねぇとな」
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ヒロイン本当は高校生ですが、それでも飲酒はいけませんよ。
補足:最後の台詞はカミサマです。