「はい、今日はここまで」
「ありがとうございました・・・」



はぁと大きく息をつく。
リハビリは結構きついもので、汗がだらだらと出た。





病室に戻り、着替えてベッドに横になってると、昭栄がガラッとドアを開けて入ってきた。



「いらっしゃい」
さんさんさん」
「はいはい。どうしたの?」
「あの、俺と遊園地行きません?」
「・・・私只今入院中なんですが」
「昭栄!」



私の言葉を遮るかのように、カズが大きな音を立ててドアを開けた。
走ってきたのか、息を切らしながら仁王立ちしている。
その後ろにはヨッさんもいた。



「お前そんな暇があるなら練習せろ!」
「というか、カズは二人で行かせたくないだけやろ?」
「せからしか!昭栄なんかにを任せられるか!」
「(どこぞの親父や)」
「カズさんヒドかです!俺だって」
「お前にを任せたら、怪我を悪化させるだけやけん!そうに決まっとるやろ!!」
「(はぁ)なら皆でいったらどうや?」













50.たまには息抜きしないとね













「何故こんなことに・・・」



只今、私は遊園地に来ております。
入院している身の私はもちろん病院を抜け出して。
メンバーは昭栄とカズとよっさんと私。
よっさんに車椅子を押してもらい、カズと昭栄はそんな私達の前を歩いている。
昭栄は至極楽しそうな顔をして、尻尾を勢いよく振ってるようにも見える。
一方カズは、そんな昭栄を呆れ顔で見ているけれどもどこか楽しそうだ。



「まずは何乗るんだ?」
はなんかあるか?」
「何でもいいよ。昭栄は?」
「俺、ジェットコースターに乗りたいッス!」
「じゃあそれから行くか」



私達は地図を見ながら、ジェットコースターのある場所に向かう。
そこに行くと、夏休みでも平日だったためかそんなに人は居らず、すぐに乗ることができた。
二人一組だったので、今回は昭栄と私、カズとヨッさんとなった。
車椅子だった私は怪我している足をぶつけないよう気をつけながら昭栄に手伝ってもらって何とかジェットコースターに乗る。
遊園地なんて久々だったからなんだかわくわくしてきて、隣に居る昭栄に笑顔を向けた。



「たのしみだね!」



そう言うと、昭栄も「そうですね!」と笑顔で返してくれて、そしたらビーと音が鳴ってゆっくりと機体が動き始めた。




























ジェットコースターを乗った後、色々なものに乗った。
コーヒーカップは4人で乗ったんだけど、昭栄がまわしすぎて目が回ったり(その後カズに殴られてた)
メリーゴーランドを誘ったときは頑なに拒否されて(主にカズ)、なんとか乗ってくれたけど3人とも顔が真っ赤だった。
お化け屋敷は昭栄が嫌だと駄々をこね、それを面白がってカズとヨッさんは無理やり引っ張っていった。(あのときの昭栄のビビり様はウケた)
他にも色々な物に乗って、全制覇目指して歩き回っていると、いつの間にか日が暮れようとしていた。
楽しい時間はあっという間だ。



「最後にアレ、乗りません?」



昭栄が指した先にあったのは大きな観覧車だった。

















「いい眺めー」
「あぁ」



そっけなく答えたのはカズ。
4人で乗れないことも無いが、図体のでかいのが二人も居ては何とも暑苦しいので2対2に分かれたのだが、結果私とカズ、昭栄とヨッさんというアンバランスな組み分けになってしまった。
カズは観覧車に乗ってから急に無口になって、返事もそっけない。



「カズどうかした?」
「・・・いや」



歯切れの悪い返事。
一体なんだというのだろう?



「言ってくれなきゃわかんないよ。一体どうしたの?」



なかなか口を割らないカズ。
観覧車内に重い沈黙が落ちた。



「・・・は」
「え?」



ぱっと顔を上げカズを見ると、彼は真剣な目をして私を見ていた。
一方私は目をそらすこともできず、じっと見つめ返す。



「・・・・・・・・・・・・・・やっぱいい」



がくっ



「何よそれーーー!!!」



思わず叫ぶ。
言いかけたんなら最後まで言おうよ!



「後で言う」
「後っていつ!?」
「後で」



そう言ったカズはその話を打ち切って、その後はいつもどおりの彼に戻っていた。








観覧車から降りると、先に降りていた昭栄たちが待っていて。
カズの様子に多少の違和感を覚えながらも、楽しかった気分転換は幕を閉じた。












最後に、病院に戻って医者に怒られたのは言うまでも無い。
























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久しぶりの更新。
皆で遊園地か。いいなぁ〜