7話  お誘い





舞を習い始めて半月。
運動神経が良かったおかげである程度は上手くなった(と思う)。








そんなある日。
いつものように舞の先生に稽古をつけてもらっていた。


「ねぇ、ちゃん。
今度お祭りがあるんだけど、そこで舞を踊ってみない?」


と、先生からこんなお誘いを受けた。


「でも、私そんなに上手くないですよ」
「何言ってるの。こんな短い期間にこんなに上手になったじゃない。
ヒノエ殿にはちゃんと舞を見せてないのでしょう?
いい機会だから出でみなさいな」


確かにヒノエ君に舞を見てもらいたい。
そんな思いはあるけれども、けどなんだか恥ずかしい。


そんな気持ちがぐるぐると回った。
結局、明日返事をするという形で今日の稽古は終わりになった。












「どうしよう〜・・・始めたばっかでそんなに上手くないし、そんな大それた所で見せられるほどのものでもないからなぁ・・・」


は部屋へ帰ろうととぼとぼと廊下を歩いた。
しかし考えながら歩いていたため、誰かが前方から歩いてきたのに気付かずぶつかってしまった。


「わっっ!!!」


思わず倒れそうになるが、手が伸びてきて転ばずに済んだ。


「悪い、姫君。大丈夫だったかい?」
「ヒノエ君・・・」


の不安そうな顔を見たヒノエは「どうしたんだい?」と優しく聞いた。
は事の成り行きをヒノエに話した。
それを聞いたヒノエは驚いていた。


「凄いじゃないか。俺を楽しませると思って出てみなよ」
「でも上手く踊れるかわかんないし・・・
そんな大それたところで見せられるもんじゃないよ・・・」
「先生が誘ったんだろ?なら大丈夫だよ。
もっと自分に自身持てよ。きっと上手くいく」


ヒノエの説得もあっては舞を踊ることになった。






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