「6番、ピッチャー加具山君」



守備練が始まり、アナウンスでピッチャーの名前が読み上げられる。
涼は立ち上がり着替えながらマウンドを見る。



「ハグ山?」
「アグ山?」
「葵、あいつそんな名前だったっけ?」



隣で座って着替えてる葵を見下ろしながら言った。
葵は否定しながらTシャツに顔を通す。



「ちがうだろ。秋にうちとやった時も先発は加具山だったよ。
加具山から2点とって、4回からリリーフした」



二人は真剣な顔でグラウンドに目を向ける。



「榛名から一本も打てねェで、3−2で負けたんだ」






















春日部市立の人が居るほうへ走ってきたは周りをキョロキョロと見渡す。
すると会いたかった人たちを見つけた。



「涼〜!葵〜!」



そう叫びながらちょうど立っていた涼に抱きつく。
二人は驚いた顔をしながらも、泣きながら抱きついてきたをなんとか抱きとめた。



「「なっ、!?どうしたんだよ!?」」



涙を流すに、焦った様子の二人。
その光景を他の部員達はまじまじと見ていた。



「ひっ、くぅ、・・・も、元希にバレたかもしんない〜!!」



うわぁーん!と泣きついてくる
涼は抱きしめながら背中をポンポンと叩き、葵も落ち着かせるように髪を撫でてやる。



「どうしてバレたんだ?」
「さ、さっき、元希に会っての・・・」
「どこで?」
「マネ、やってる学校の子達と、ひっく、一緒に、居るときに・・・」
「ならまだ大丈夫だろ。学校がバレたわけじゃないんだし」
「今日は制服じゃなかったんださ。向こうは西浦に居ると思ってるだろうよ」
「そ、かな・・・?」
「「そうそう」」



「だからいい加減泣き止め」と葵がポンポンとやさしく頭を叩く。
だいぶ落ち着いてきたはゆっくりと涼から離れた。



「ありがとう、二人とも」
「「どういたしまして」」





























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あたしが双子に抱きつきたかっただけの話。




















おまけ↓

















「あれ?あっちからくるの、昨日の人じゃないッスか?」



利央は走っている女の子を指差しながら言った。
利央の言葉に和と準太もそちらのほうを見る。



・・・」



そこに居た人物の名を小さく呼ぶ準太。
その小さな呟きが聞こえた和はあることに思い当たった。



「あ〜、もしかして準太が惚れてるって子か?」
「え?そうだったんスか!?」
「って、ちょっ、和サン!?」
「だから昨日はあんなに・・・」
「なっ!?違いますよ!!」



意外な発見に驚きを隠せない利央。
和は慌ててる準太を見て楽しそうに笑った。



「声かけなくていいのか?」
「でも、昨日逃げられたし・・・」



そう言って落ち込む準太。
滅多に見ない彼の様子に二人は気の毒そうな顔をした。