「よう」
「・・・元希」
は立ち止まり、元希を凝視する。
「な、何で・・・」
「親父達に聞いた」
「(お父さんの馬鹿〜!)」
「なぁ、何で居なくなったんだよ?」
「お父・・・おじさんとかに聞かなかったの?縁切ったからに決まってるじゃん」
「何で縁切る必要があるんだよ!?何で急に・・・」
「別に急じゃないよ。いつかは離れようと思ってたし。元から血は繋がってなかったんだし」
「だからって!何で俺に何にも言わずに!」
「・・・言う必要がないと思ったから」
「?」
「元希には関係のないことじゃない!!」
はそう言って走り出す。
元希は呆然とした顔をするも、怒りに満ちた顔になってを追いかける。
逃げ切られる前に何とかの腕をつかんだ元希。
は逃げようと力いっぱい抵抗するも、男の元希に敵うはずなかった。
「ふざけんな!!」
ぎゅっと腕を掴まれる。
あまりの痛さに涙が目に溜まる。
「いたっ・・・放し、て・・・・・・」
「オレは!!!」
「やめろよ」
掴まれてた手が緩む。
誰かが元希の腕を掴んでいた。
その腕の持ち主を辿ってみるとそれは高瀬だった。
「高瀬・・・」
「何だよお前」
「の奴、痛がってんだろ。放してやれよ」
「てめぇにはカンケーねぇだろ」
睨み合う二人。
にはどうすることもできなかった。
「はーい。そこまで」
バッと二人はやってきた人物に引き離される。
「慎吾サン!」
「お前らほんと何やってるんだよ。
今問題起こしたらまずいんじゃねぇか?」
慎吾と呼ばれた人の言葉に詰まる二人。
元希はバッと腕を振りほどいで、を軽く引き寄せてた。
「 」
小さな声で耳打ちして、その場から去る元希。
はどうすることもできず、ただその場に突っ立っていた。
「、大丈夫か?」
戸惑いがちに声をかけてくる高瀬。
はっと我に返ったは笑みを浮かべようとする。
「助けてくれてありがとう、高瀬。それから・・・」
「あっこっちは3年の島崎慎吾サン。野球部の先輩なんだ」
「どーも。大丈夫だった?」
「はい。助かりました。ありがとうございます」
「けど、何で慎吾サンがここに?」
「いや〜。利央が『準サンが〜!』って慌てて呼びにきてよ。何事かと思ったぜ?」
「迷惑かけてすんません」
「ま、何にもなかったからよかったけどな。それに準太が惚れ「何言ってるんスか!?」」
真っ赤な顔をして島崎の言葉をさえぎる高瀬。
島崎は心なしか楽しそうに笑っていた。
「それよりも。お前帰るんじゃなかったのか?」
「あっ、そうだった!!急がなきゃ!!二人とも部活頑張ってくださいね!!」
ぺこっと頭を下げて、走っていく。
二人はそのすばやい行動に少し驚きながら、呆然と彼女の後姿を見送った。
「あの子、面白い子だな〜」
「慎吾サン?」
「お前が惚れるの分かるよ」
「あの・・・もしかして・・・」
「じゃ、部活行くか」
「ちょっ、待ってください慎吾サン!それって一体・・・」
楽しそうに笑いながらごまかす島崎に、高瀬はこの先が思いやられるのだった。
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高瀬をいじるのが楽しい今日この頃。
かっこいい高瀬が好きなのに!最初はかっこよかったのに!
慎吾サンが良いとこもってっちゃったよ。
やっぱり一番年上だからね。