今の貴方はもうあの頃の貴方ではない。
あの頃の面影は一つも残っていない。














ねぇ、寿・・・
貴方はもうあたしとの約束、忘れちゃったの・・・?
































Time left behind to me 〜私に残された時間〜 11



































ゆっくりと目を開けると、目の前には彩子が居た。
彩子はが目を覚ましたことに笑顔を浮かべた。



さん!気がついたのね!」
「彩子、ちゃん?・・・・・・寿は!?」



ガバッと起き上がると、お腹が痛くって思わず蹲る。
すると彩子が慌てての身体を支えた。



「いきなり動いちゃダメですよ!」
「・・・う〜、そういえば、腹に一発、もらったんだっけ・・・」



「・・・痛い」と小さな声で呟き、目に涙が滲むのを何とか堪えて、ゆっくりと体育館内を見渡した。



そこには何故か洋平たち、桜木軍団が居た。
皆血だらけになりながらも、喧嘩を続けている。
一応桜木軍団のメンバーが優勢らしく、三井と一緒に居た不良たちはボロボロだった。



三井のほうをみると相手は洋平で。
三井は体中怪我をしていて、洋平は頬に傷があるくらい。
誰から見ても洋平の圧勝であるのがわかった。










「もうバスケ部にはかかわらないと言え」










洋平は三井の胸倉を掴みながらそう言った。










「この体育館には2度と来ないと言え」



「・・・・・・・」










三井は洋平の言葉に答えず、荒い呼吸をするのみ。
は三井の答えを聞きたくなかった。
痛む身体を叱咤し、は何とか立ち上がる。















「さあ、2度と来ないと言えよ。 主犯」















最終宣告とも取れる洋平の言葉。
はゆっくりと彼らに向かって歩き出すが、体が言うことを利かず倒れそうになる。



さん!」



彩子は何とかの身体を支え、は倒れずに済むも呼吸が荒かった。















ガッ!!















そんなことをしているうちに、三井が洋平の頬を殴った。
皆、三井の行動に驚きを隠せない。
もう彼にはそんな力は残ってないと思われたから。














「殺されなきゃわかんねーのか」















「はっ・・・はっ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・







                       ぶっつぶしてやる・・・!!」















未だ荒い呼吸をしながらも三井は洋平を睨む。
すると洋平が腕を振りかぶったのが見えた。















「止めて!!」















は洋平の右腕に思いっきりしがみついた。
洋平は驚いた顔をする。











!?」



「お願い、洋平。もう、止めて・・・」











そう懇願すると、洋平はため息をつきながら腕を下げてくれた。










「しょうがねぇな」






「あり、がと・・・」












笑顔を浮かべると、一気に力が抜けその場に座り込む。
洋平が慌てての身体を支え、荒い呼吸をするを見て顔を曇らせた。
「大丈夫か?」と問う洋平に、「平気だよ」と小さな声で答えなんとか呼吸を整えようとする。







その後、小暮が止めに入り、遅れて赤木もやってきた。
そして小暮は三井の過去を話し始め、はぼんやりとその話を聞いていた。





















今まで知らなかった寿の過去。
どうしてこんなことになってしまったのか、その頃の寿の気持ちがには痛いほど分かった。


でも、それなら・・・
あの時寿が言った言葉はただの同情に過ぎなかったのだろうか・・・?
ただの気休めで、あんな、希望を持たせるようなことを言ったのだろうか?






























小暮が話し終わると、三井が暴れだした。
止めに入った小暮は三井に突き飛ばされる。
それでも果敢に向かっていった。












「何が全国制覇だ・・・・・・・・」






「あ!?」











「何が日本一だ!!









何が湘北を強くしてやるだ!!








お前は根性なしだ・・・・・・三井・・・・・・



ただの根性なしじゃねーか・・・・



根性なしのくせに何が全国制覇だ・・・










                   夢見させるようなことを言うな!!!」



























体育館内はシンッと静まり返る。
小暮が怒鳴ったのは珍しいことだったし、何より三井の表情には戸惑いの色が合った。


























「ねぇ、寿・・・あの時・・・あたしに、言ったことは・・・嘘、だったの・・・?」
























はゆっくりと立ち上がり、三井に向かって再び歩き出す。
洋平はそんなの様子を黙ってみていたが、未だ呼吸が整っていない様子に違和感を感じた。


























「あの時、あたしに言った言葉は、ただの・・・同情か、何か、だったの?」























・・・」
























は三井の両腕にしがみ付いた。
するともう足に力が入らなくなり、その場に崩れ落ちそうになるがは決して目をそらさなかった。



































「寿は、あたしとの約束、もう・・・忘れちゃったの・・・?」










































<<  >>