病院に行った次の日、は翔陽戦を控えた湘北バスケ部の元へ来ていた。
「こんにちは、皆頑張ってる?」
ドアから顔を出し、中に入る。
近くに居た彩子が笑顔で出迎えてくれた。
「さん、今日はどうしたんですか?」
「えっと・・・ちょっと様子を見に、ね」
珍しいの歯切れの悪い答えに彩子は不思議そうな顔をしていると、花道がずかずかとこちらに歩いてきた。
それに気付いた彩子が大きな声で注意する。
「コラー!桜木花道!まだ休憩じゃないぞ!!」
「彩子さん、ちょっとコイツ借りてきます!」
「「は?」」
そう言うや否や、花道は呆けているの腕を掴んで歩いていく。
「ちょっ、花道!?」
は驚き、抵抗する暇も無くそのまま花道に引きずられ体育館を出て行った。
「な、何だったの?」
事のあらましを見ていたバスケ部部員と彩子は、
二人が出て行ったほうを見つめたまま、その場に呆然と突っ立っていた。
Time left behind to me 〜私に残された時間〜25
「ちょ、痛いよ花道!」
花道はその言葉には耳を貸さず、ひたすら歩いていく。
そして人気の無い所に着くと、握っていたの腕をゆっくりと放した。
「一体どうしたのよ?」
が不審そうにそう聞くと、花道はゆっくりと口を開いた。
「昨日のこと、聞いた」
その言葉を聴き、は「・・・そう」と小さく答えることしかできなかった。
花道はなおも続ける。
「なんでその場で行くって言わなかったんだよ!?
お前の病気が治るんだぞ!また!!
お前の好きなバスケだってやれるようになるんだぞ!!」
やっぱり。
花道にはそう言われると思ってた。
彼だからこそ、きっと。
でも、私はここに居たい。
この想いを捨てきれない。
今、この瞬間を彼らと共に分かち合いたいと思うのはいけないことなのだろうか?
彼が私を心配してくれてるのは分かる。
それでも・・・
今までしゃべらなかったが徐に口を開く。
自分の想いを花道に伝えるために。
「でも・・・あたしはみんなのバスケが見たいんだもん!
成功するかわかんない手術を受けるより、ドイツなんて遠い所行くより、皆の傍に居たいの!!」
「っ!!・・・そんなことより自分の体を心配しろ!」
「自分の体よりも皆と一緒にいたいの!」
「ダメだ!!」
「一緒に居たい!!」
「ダメだ!!」
すれ違う言葉の攻防が続き、は「分からず屋!!」と大声で叫んで、花道に背を向けて走り出した。
後ろで「!」と名前を呼ぶ声が聞こえたが、振り返らずそのままその場を離れる。
どうして分かってくれないの!?
どうして・・・!
にはその想いが頭の中でぐるぐると駆け巡っていた。
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ヒロインと花道の衝突。
花道は心配するが故に、行けという。
元気になってほしいという想いがあるからこそ。
次はあのお方の登場。(どのお方!?)